熱中症、こんな人は特に注意!
スポーツ観戦で気をつけたい暑さ対策
気温や湿度が高い時期のスポーツ観戦時に気をつけたいのは熱中症です。初夏や梅雨の合間に晴れて気温が上がった日、梅雨明け後に急に暑くなった日など、まだ体が暑さに慣れていない時期は特に、熱中症になる危険性が高まります。このような時は、スポーツをする人も観戦する人も、熱中症に特に注意が必要です。
また、屋外の観戦だけでなく屋内の観戦でも熱中症になることがありますので、油断は禁物です。
スポーツ観戦時の暑さ対策
スポーツ観戦の際には、観戦中はもちろんですが、観戦前や観戦後にも暑さ対策を心がけることが大切です。
■観戦前
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丈夫な体をつくろう
バランスの良い食事を心がけ、しっかりと睡眠をとるようにしましょう。
体調を管理して、暑さに負けない丈夫な体づくりをすることが大切です。 -
暑さに体を慣らそう
気温が上がり始める初夏から、適度に体を動かして汗をかく習慣を身につけることで徐々に体を慣らすようにしてください。
■観戦中
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日傘や帽子などで日差しをよけよう
スポーツ観戦の際には、できるだけ直射日光を浴びないようにしましょう。日傘をさすことができない場合は、つばの広い帽子をかぶったり、首にタオルを巻いたりすることでも日差しをよけることができます(他の観戦者の迷惑にならないように注意してください)。
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水分や塩分を補給しよう
屋外・屋内のどちらで観戦していても、こまめな水分補給が必要です。長い時間、観戦する場合は、少し大きめの水筒を持っていくと良いでしょう。たくさん汗をかいたら、塩分を含む飴やタブレットで塩分を補給することも忘れないようにしてください。
また、自分が飲む飲み物に加えて、もう1本、水を持ち歩くことがおすすめです。熱中症の応急処置として、具合の悪くなった人が飲んだり、体を冷やしたりするために使用することができます。 -
衣服を工夫しよう
体に熱がこもらないように衣服を工夫して、暑さを調節しましょう。綿や麻など通気性の良い素材や、吸水性や速乾性に優れた素材がおすすめです。ゆったりとした服装にすると、衣服の中や体の表面に風が通って、涼しく感じられます。炎天下では、熱を吸収しやすい黒い色の素材は避けた方が良いでしょう。
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冷却グッズを活用しよう
首に巻くだけで冷たさを感じることができる冷却タオルやストールなどを利用して、体を冷やしましょう。首の両脇は皮膚の近くに太い血管が通っているので、効果的に冷やすことができます。冷却グッズは風を当てるとさらに涼しさを感じることができます。うちわや扇子、ポータブル扇風機なども活用してみてください。冷却スプレーなどもあると便利です。
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気温や湿度を気にしよう
自分のいる環境の気温や湿度を確認しましょう。屋内の場合は、風通しを良くすることで、気温や湿度が高くなるのを防ぐことができます。
■観戦後
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体を冷やそう
観戦時に汗をかいたら、汗冷えを防ぐためにも汗を拭いて着替えてから体を冷やしましょう。涼しい場所に移動して、水分や塩分を補給し、休憩をとるようにしてください。
快適にスポーツ観戦を!
「熱中症ゼロへ」プロジェクトのインターネット調査にて、5月~9月のスポーツ観戦で、暑さに起因する体調不良になったことがあるか聞いたところ、10人に1人が体調不良を経験していると回答しました。
(調査対象:全国の2017年~2019年の夏季(5月~9月)スポーツ観戦経験者、サンプル数:6,843人、調査時期:2019年11月)
スポーツ観戦しているときだけでなく、観戦前や観戦後も熱中症対策が必要です。屋外でも屋内でも、万全の対策をして快適にスポーツ観戦を楽しみましょう。
スポーツを観るときの熱中症予防マニュアル
スポーツ観戦用の暑さ対策に、「スポーツを観るときの熱中症予防マニュアル」をダウンロードしてお使いください。
スポーツ観戦前から観戦後の暑さ対策のほか、「持ち物チェックリスト」や「注意すべきポイント」などを掲載しています。
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熱中症について学ぼう
【監修】
帝京大学医学部教授
帝京大学医学部付属病院高度救命救急センター長
日本救急医学会評議員・専門医・指導医
熱中症に関する委員会委員 三宅康史 先生