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熱中症について学ぼう:熱中症の治療法 熱中症について学ぼう:熱中症の治療法

熱中症の治療法:応急処置や医療機関での治療内容は?

応急処置

熱中症は、条件次第では、 だれでもいつでも発症する危険性があります。ただし、迅速に、適切な応急処置を行うことで重症化を防ぐことができます。

熱中症の主な症状と応急処置

熱中症の症状には、めまいや立ちくらみ、顔のほてり、筋肉痛や筋肉のけいれん、大量に汗をかく、あるいは全く汗をかかない、頭痛、吐き気、倦怠感、高体温などがあります。

このような症状が出たら、熱中症の可能性がありますので、早急な応急処置が必要です。
熱中症の疑いのある人を見かけたら、まずは、意識があるかどうか確認します。意識がない場合は、すぐに救急車を呼んでください。救急車が到着するまでの間に応急処置を始めましょう。涼しい場所へ移動し、衣服をゆるめて体を冷やします。意識がない状態では無理に水を飲ませてはいけません。

意識がある場合は、涼しい場所へ移動し、衣服をゆるめて体を冷やします。まず体表面にでている顔、両腕、足などを水で冷やすと良いでしょう。同じ場所を冷たい水で濡らしたタオルで拭いたり、巻き付けて風を当てたりすることも有効です。太い血管が流れている場所を冷やすと、効果的に体を冷やすことができます。両側の首筋、わき、足の付け根などを冷やすと良いでしょう。

冷やすときは氷枕や保冷材などがあればそれらを使って、なければ霧吹きで体に水をかけたり、うちわや扇風機で風をあてたりして、できるだけ早く体温を下げることが大切です。その後、水分や塩分を補給します。もし、自力で水を飲むことができない場合は、病院での点滴が必要ですので、医療機関へ搬送してください。

しばらく様子をみますが、誰かが付き添って、症状に変化がないかどうか見守ることが重要です。症状が改善した場合は、そのまま安静にしてゆっくりと休みましょう。症状が改善しない場合は、医療機関に行って診察を受けるようにしてください。

応急処置のポイントは、「涼しい場所に移動させる」「衣服を脱がし、体を冷やす」「水分や塩分の補給」の3つのほか、「医療機関への搬送」です。これら4つの処置を適切に行うことで、熱中症の重症化を防ぐことができます。

症状が重くなくても一度医療機関へ

熱中症になってしまったら、応急処置を行うことが大切です。ただ、症状が改善したからといって油断は禁物です。なぜなら、いったん回復したと思っても、また症状が表れることがあるからです。症状が無くなったからといって、すぐに炎天下での運動や作業を始めるといった行為は大変危険です。

自分では大丈夫だと思っても、体へのダメージが残っていることがあります。熱中症が改善したかどうかを自己判断するのは難しいことです。不安な場合は、症状が重くなくても一度医療機関を受診してみることをおすすめします。

医療機関での治療方法

医療機関では熱中症の治療として、「全身の冷却」や「水分や電解質(ナトリウムやカリウム等)の補給」などが行われます。全身を直ちに冷やして、脱水症状を改善するために、失われた水分や塩分を点滴で補給します。  

体を冷やす方法には、「体の外側から冷やす」と「体の内側から冷やす」の2つがあります。
「体の外側から冷やす」には、 以下の2つの方法などがあります。

①氷枕や氷のうを使う
首の付け根(前頚部)の両脇やわきの下(腋窩部)、太ももの付け根(鼠径部)に氷枕や氷のうをあてて冷やします。皮膚のすぐ近くにある太い血管を冷やすことで、効率よく全身を冷やします。

②濡れタオルや扇風機を使う
霧吹きや濡れタオルで体を濡らし、扇風機で風をあてます。水を蒸発させ気化熱を奪うことにより、体を冷やします。

「体の内側から冷やす方法」には、カテーテルを使い、胃などに管を入れ、冷やした生理食塩水を入れたり出したりすることで、血液を冷やそうというものなどがあります。

なお、呼びかけに応じないなどの意識障害や手足の運動障害がある場合などには、入院が必要となることがあります。
また、治療を行っても、重症化した場合は後遺症が残ることもあります。重症化を防ぐためにも、初期の段階で適切な応急処置を行うことが非常に重要です。

熱中症への適切な対処法を身に付けよう

熱中症は、暑さを避けてこまめに水分を補給し、無理をしないで適度に休憩をとるなど、日頃からの予防や対策で防ぐことができます。ただ、日頃から気を付けていても、ついつい夢中で運動や作業をすることで熱中症になることがあります。自分自身や周りの人が熱中症になった時に迅速に対応できるよう、熱中症への適切な対処法を身に付けましょう。

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【監修】
帝京大学医学部教授
帝京大学医学部付属病院高度救命救急センター長
日本救急医学会評議員・専門医・指導医
熱中症に関する委員会元委員長 三宅康史 先生