熊谷市×熱中症ゼロへ熱中症予防対策イベント「熱中症ゼロへ」イベントレポート
(2019年 その1)

熊谷市×熱中症ゼロへ熱中症予防対策イベント

熊谷市×熱中症ゼロへ
黒球付熱中症計を使って生徒たちの「知って・気づいて・アクション」へ

「熱中症ゼロへ」プロジェクトは、2019年度の注力テーマを「学校×熱中症ゼロへ」とし、部活動や校外学習など熱中症のリスクを伴うことがある「学校現場」での熱中症予防の強化を目的に、全国の小学校・中学校・高等学校へ黒球付熱中症計をプレゼントするキャンペーンを行いました。
学校における黒球付熱中症計の活用先行事例として、2013年から「熱中症ゼロへ」の協力自治体として参画し「暑さ対策日本一」を掲げる熊谷市協力の下、プロジェクトから市内中学校に黒球付熱中症計を寄贈しました。
5月14日(火)には市内中学校で、黒球付熱中症計の学校での活用方法を軸にした予防対策授業、ならびにラグビー部での熱中症計の使用体験を行いました。本取り組みでは、対策法の一つである黒球付熱中症計の見方や使い方を知ることで、授業や課外活動における熱中症の危険性に生徒の皆さんが自ら気づき、自主的に対策アクションが取れることを目的としています。
5月25日(土)には、熊谷市と共同で熊谷市にお住いの方々に向けた熱中症対策セミナーを実施し、帝京大学医学部教授の三宅康史先生を講演ゲストに、熱中症の予防対策を呼びかけました。

熊谷市奈良中学校を訪問!生徒たちに使用方法をレクチャー(5月14日)

■熱中症予防対策授業

5月14日(火)、プロジェクトは熊谷市立奈良中学校を訪問。講師は日本気象協会の久保智子気象予報士が担当し、中学1年生に向けた熱中症の対策授業を実施しました。ちなみに、熊谷市では2019年、暑さ対策事業の一環として市内全中学校、全部活にポータブル型の黒球付熱中症計を配布しました。奈良中学校も、こうした熱中症計を活用して熱中症の予防に努めている学校の一つです。
対策授業では、まず熊谷市の暑さとその理由について解説し、2019年の天気の見通しについても触れました。2018年に国内の日最高気温41.1℃を更新した熊谷市、生徒の皆さんにとっても昨年は印象に残る暑さのようで、真剣に授業を聞く様子が見受けられました。また、授業の後半では熱中症の予防・対策、応急処置方法について紹介するとともに、日々の対策法の一つとして黒球付熱中症の見方や使い方、暑さ指数WBGTについても理解を深めました。「いま自分のいる環境がどのような状態なのか」を知ることは熱中症予防の大切なポイントです。熱中症計を使って身の回りの環境を知り、自分の運動・行動予定や体調を顧みる一つの指標として、この後も寄贈した熱中症計を活用してもらいました。

■ラグビー部を訪問!生徒が熱中症計を使用体験

対策授業を終えた放課後、プロジェクトチームは奈良中学校のラグビー部にも訪問し、部員に向けた黒球付熱中症計の使用体験も実施しました。

部長の粕谷航太さん

部長の粕谷航太さんには、熱中症計に表示される温度・湿度・WBGT値・警戒ランクを記録用紙に記入する体験も行ってもらいました。
また数値やランクだけでなく、体調のすぐれない部員がいないか等、周りの部員の様子について記入する際には、しっかり部員の一人一人の顔を見て確認する様子も見られました。

1年生の皆さん、ラグビー部の皆さんとも積極的に授業、体験に参加してくれました。また寄贈した熱中症計についてはその後、体育祭などの行事や課外活動、部活動など幅広い活用が期待されました。

熊谷市民向けセミナー(5月25日)


左から 帝京大学医学部教授 三宅康史先生、富岡清 熊谷市長、久保智子 気象予報士


市内中学校訪問のあと、5月25日(土)には熊谷市民の皆さんに向けた「熱中症ゼロへ」プロジェクト協力の熱中症予防啓発セミナーも開催しました。
はじめに熊谷市の平政策調査課長から市の暑さ対策事業について紹介があった後、奈良中学校でも対策授業の講師を行った久保智子気象予報士から熊谷市の地形などを絡めた天候の解説が行われました。
その後「熱中症とは?専門家が教える予防と対策」と題し、帝京大学医学部教授の三宅康史先生が熱中症のメカニズムや症状、予防対策方法について講演。三宅先生からは、「最近は若い人やスポーツ中の人など、昼間に“がんばれる人”にも注意が必要」「特にスポーツ中は頑張りすぎたり、メンタル面で弱音を吐けないということもある。マネージャー、管理者といった第三者が休憩を入れてあげるなど、しっかり気をつけてあげることが大切」などのお話がありました。
会場を訪れた市民の皆さんも、詳しいメカニズムやなりやすい状況について、興味深く聞いていらっしゃいました。

さいごに

「熱中症ゼロへ」プロジェクトでは、今後も多くの皆様に熱中症予防の大切さをお伝えするとともに、オフィシャルパートナー企業および協力団体・自治体と連携して具体的な予防アクションを提案・推進していきます。
今回ご協力頂いた熊谷市立奈良中学校の皆さん、熊谷市の皆さん、ありがとうございました。


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