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2021.05.25熱中症ゼロへ

新しい生活様式下での熱中症対策を夏前に確認~梅雨で体の「暑熱順化」が不十分になることも~

「熱中症ゼロへ」プロジェクトは、「新しい生活様式下での熱中症の予防啓発」として、今年の夏に注意したい熱中症のポイントと早めの暑さ対策をお知らせします。

1.今年の夏の注意点
①体が暑さに慣れていないことによる注意
暑さに慣れていないと体の熱をうまく外に逃がすことができず、熱中症になる危険性が高まります。そのため気温が上がる前から、体を暑さに慣れさせる暑熱順化(しょねつじゅんか)をすることが大切です。
今年は平年より梅雨入りが早く、すでに雨の季節が始まっている地域もあります。数日暑さから遠ざかると、暑熱順化の効果はなくなってしまいます。梅雨で晴れた日に比べて気温があまり上がらない日が続くと、体が暑熱順化できていない状態に戻ってしまい、気温と湿度が上がって蒸し暑くなる日や、梅雨の晴れ間に熱中症になる危険性が高まります。
暑熱順化をするためには、日常生活の中で無理のない範囲で汗をかくことが重要です。個人差もありますが、暑熱順化には数日から2週間程度かかるため、継続的に身体を暑さに慣れさせることを心がけてください。

「暑熱順化」ページでは、暑熱順化による体の変化や有効な対策、特に注意が必要なタイミングを解説しているほか、「暑熱順化チェック」として、入浴、運動、その他の汗をかく行動という3つの観点から、自分の暑熱順化がどの程度進んでいるかを確認することができます。さらに、家庭などで印刷して暑熱順化の知識を深めることのできるツールとして「暑熱順化ポイントマニュアル」も公開しています。

▼暑熱順化はこちら
https://www.netsuzero.jp/learning/le15

②マスク着用時の注意
2021年も新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、2020年に引き続きマスクを着用して過ごす夏になることが予想されます。
マスクをしている場合は体への負荷の強い作業や運動は避け、のどが渇いていなくてもこまめに水分補給をすることを心がけましょう。マスクを着用していると、マスクのつけ外しの煩わしさから、いつもより水分補給がしづらく、水分の摂取量が減ってしまう可能性があります。意識して水分を補給することが大切です。また、周囲の人と十分に距離をとれる場所で適宜マスクを外して休憩することも意識しましょう。

2.今後の暑さについて
6月にかけて、暖かい空気が流れ込みやすいため、気温は平年並か高い所が多い見込みです。九州から関東にかけては、梅雨前線や湿った空気の影響で、平年と比べて曇りや雨の日が多いでしょう。湿度が高く、蒸し暑く感じられる日が多くなりそうです。また、梅雨前線が離れて晴れ間が出ると、最高気温が30℃以上の真夏日となることもあるでしょう。梅雨の晴れ間の急な暑さに注意が必要です。梅雨明け後は、高気圧に覆われて晴れる日が多く、厳しい暑さとなりそうです。

今年の夏は屋外に外出し、生活の中で自然に暑熱順化をする機会が減少し、体を暑さに慣らすことが難しい可能性があります。またマスクを着用して過ごす時間も長いため、これまで以上に意識的に熱中症予防・対策を行いましょう。