熱中症について考えよう!BIG対談(第2回)熱中症について考えよう!BIG対談(第2回)

熱中症予防にも恋にも効果的な食事法 ~暑さに負けない体と美肌の作り方~

  • 管理栄養士木下あおいさま

    管理栄養士、
    インナービューティープランナー
    木下あおいさま

  • 気象予報士河島未怜さま

    気象予報士河島未怜さま

(2014年 実施)

雑誌やメディアで活躍している栄養士の方にお越しいただき、日本気象協会所属の気象予報士である河島と2名で熱中症の観点からトークを繰り広げてもらいました。

今年の夏はどうなるの?

今年の夏はどうなるの?河島:
今年の夏は5年ぶりにエルニーニョが発生するかもと言われています。エルニーニョが発生すると夏は猛暑になりにくいといわれていますが、一方で体が暑さになれる機会も少なくなりがちです。熱中症の発症は気温といった気象的要因だけではなく、その方の体調や暑さに対する慣れなどの要因にも左右されます。暑さに慣れていないと体がうまく熱に対応できず、涼しく過ごしやすい環境から急に暑くなったりすると、夏バテや熱中症になってしまう危険もあります。

夏にありがちな「単食食べ」が疲れた女の原因に?!

夏にありがちな「単食食べ」が疲れた女の原因に?!河島:
そこで今日は熱中症や夏バテ予防に効果的な栄養素や食材など教えてもらえますか?

木下:
夏はどうしてもあっさりとした、そうめんやうどんのような炭水化物だけ食べる「単食食べ」が増えますよね。ただ、炭水化物だけ食べると、それを消化するためにビタミンが使われていきます。そのビタミンの中で疲労回復を促す効果があるのがビタミンB1です。ビタミンB1が炭水化物の消化にどんどん奪われ、肝心の疲労回復分まで回らなくなり、ビタミンB1不足を引き起こします。
ビタミンB1が不足するとエネルギーが作られない為疲労が起こり、食欲がなくなり、体の免疫力も落ちる結果となります。食欲がなくなるとまたそうめんだけ食べたり、冷たくて甘く食べやすいアイスクリームだけ食べるという方が出てきます。これは悪循環ですね。

河島:
夏場だとついそうめんだけ食べちゃうけど、単食食べになると余計に夏バテを引き起こす原因になるんですね。気を付けるにはどうすればいいですか?

木下:
単食食べにならないように、一緒にカラフルな野菜を食べることが大切ですね。
例えばパプリカはビタミンCが多く含まれていて、ストレスや疲れの軽減と共に紫外線から肌を守る役割もあります。また、オレンジ、グレープフルーツといった柑橘類はクエン酸を含んでいるので疲れを回復してくれる効果を期待できます。
野菜やフルーツを食べてからそうめんを食べるだけで体内の代謝が変わるので、体のバランスも保たれやすくなると思います。

男性が喜ぶ、栄養たっぷりの豚丼?!

男性が喜ぶ、栄養たっぷりの豚丼?!河島:
ビタミンCって美白効果があることしか知らなかったですが、ストレス軽減させる役割があるんですね。先ほど出てきた疲労回復に効くビタミンB1を多く含む食材を教えてください。

木下:
豚肉とかいいですね。一緒に食べると更に良いのはアリシンという成分が多く含まれる玉ねぎやネギ、ニンニクといったネギ類です。アリシンはビタミンB1が体に吸収していくのを良くしてくれるんですよ。例えばみじん切りしたネギとすり下ろしたニンニクとしょうがをたっぷり乗せたスタミナたっぷりの豚丼だと栄養もとれて、喜ぶ男性も多いと思います。

ただ、あまりお肉を取りすぎると腸が汚れて悪玉菌が増える原因になってしまうので、女性の場合はビタミンB1を多く含む豆腐など大豆類を積極的に摂取すると腸も綺麗になって肌も調子がよくなると思います。男女によって少し食べるものを変えてあげるといいと思いますよ。

男性が喜ぶ、栄養たっぷりの豚丼?!河島:
男女で変えた方がいいって考えたこともなかったです。

木下:
あとは玄米にもビタミンB1が豊富に含まれています。食物繊維も豊富ですので美容にもいいですし女性には特に食べてもらいたいです。

マリネや冷や汁で夏でもアツアツカップルに?

マリネや冷や汁で夏でもアツアツカップルに?河島:
豚丼以外にお目当ての男性や、彼氏、旦那様に作ってあげると良いレシピはありますか?

木下:
マリネがおすすめです。仕事で疲れた彼をいたわるためにクエン酸を多く含む黒酢とリンゴジュースやオレンジジュースに野菜を漬けこんで一晩おくだけでおいしく簡単にできます。
またお味噌汁好きの男性は意外と多いので、お味噌汁を出汁から作って冷やして食べてもらってもいいですね。出汁から取るようにすると全く味が違いますし、善玉菌が腸に届きやすくなって腸が健康になります。腸が綺麗になると幸福物質のセロトニンが出るのでハッピーな気持ちになるんですよ。

全員:
へ?!!!

木下:
今幸せじゃないと感じている人は自分自身のせいではなく、腸が不健康なのが原因なのかも。
腸が健康になることでハッピーな気持ちになり、結果、彼や旦那様は自分にも優しく接してくれて、きっと二人の仲ももっと良くなりますよ。

河島:
勉強になります!!汗をかくと体内から水分と塩分が出てしまい、熱中症にかかりやすい状態になりますが、お味噌汁は水分だけではなく適度に塩分も取れて尚且つ腸も健康でハッピーになるので熱中症対策としてもラブラブ対策としてもいいですね。

お肌もツヤメク!夏の優等生野菜とは?

お肌もツヤメク!夏の優等生野菜とは?河島:
熱中症、夏バテ予防にもなって美肌にもなるレシピって何かありますか?

木下:
私はよく生のままモロヘイヤを刻んでねばねばにして納豆とあえ、アボカドを加えて混ぜ合わせ、最後にちぎったのりを入れて食べています。
モロヘイヤは色々な栄養素が含まれているので野菜の王様と言われているんですよ!さっきお伝えした疲労回復のビタミンB1も野菜の中では特に多く含まれているので夏バテや熱中症予防にもいいですし、他にもビタミンA,C,Eが含まれていて、美肌作りにも欠かせないです。
あとは赤ピーマンは疲労軽減にもシミやソバカス対策にもいいビタミンCが抜群に多い食材ですのでサラダに加えたり、野菜スティックとしてお菓子がわりに食べたりするといいですね。
さまざまなストレスでダメージを受けた細胞の修復にビタミンCが使われるんですよ。ビタミンCは体にためておくことできないので毎食取る必要性があります。色の濃いカラフルな夏野菜はビタミンCを多く含んでいるので、積極的に取っておいたほうがいいですね。

河島:
モロヘイヤも赤ピーマンも生で食べるのがいいんですか?

木下:
栄養のことを考えるなら生のままをおすすめしますね。というのもモロヘイヤや赤ピーマンにたっぷり含まれるビタミンCは熱に弱く、茹でると栄養が流出してしまうんですよ。でも食べやすさを考えるのであれば茹でて食べてもいいと思います。その場合は茹ですぎず、沸騰したお湯に30秒ほど入れてさっと取り出し、そのあと水にさらさずに常温で粗熱を取ってください。

お肌もツヤメク!夏の優等生野菜とは?河島:
赤ピーマンはたまに食べますが、モロヘイヤはどう調理していいか分からなかったのもあってあまり意識して食べてこなかったです。

木下:
モロヘイヤのような青菜は美肌作りには必須です!
私が行っている「ダイエットサロン」でも女性の皆さんに青菜を食べるよう勧めていて、生徒さんが食べるようになるとどんどん肌の張りが変わってきてますよ。実は私化粧水とかなにも付けてないんですよ。

全員:
えええ!すごく潤ってますが、化粧水付けないなんて肌荒れしないんですか?

木下:
逆に肌の調子がいいですよ。まだ実験中なんですけどね。ただ、内側を整えてから肌を整えるという順番でやることをおすすめします。

ただ夏野菜を取りすぎると体が冷える原因になるので他の栄養素もバランス良く摂っていくのが丈夫な身体づくりや美肌作りに大切です。

木下:
熱中症にならないための丈夫な体作りも綺麗なお肌、腸づくりも全て食事が大きく影響します。夏は特にビタミンB1、クエン酸、ビタミンCを意識して取りつつ他の栄養素もバランスよくとっていきましょう。

~今回の対談に同席した熱ゼロプロジェクト女子メンバーより一言~

早速“チームモロヘイヤ”を結成。日々モロヘイヤで疲れと肌荒れ改善を実感しています。みなさんもカラフル野菜と発酵食品で夏を乗り切りましょう!

今回の対談に同席した熱ゼロプロジェクト女子メンバーより一言