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2023.11.22熱中症ゼロへ

2023年の熱中症にまつわる3大ニュース~統計開始以降 最も暑かった夏~

「熱中症ゼロへ」プロジェクトは、2023年の「熱中症にまつわる3大ニュース」を発表します。

【2023年の熱中症にまつわる振り返り】
今年の6月から8月の平均気温は1898年の統計開始以降で最も高く、今年は過去最も暑い夏になりました。特に、7月後半から8月にかけて北日本を中心に記録的な暑さに見舞われ、8月5日に福島県伊達市梁川、10日に石川県小松市でともに最高気温40.0℃と、今年の国内最高気温を観測しました。年間の猛暑日(日最高気温が35℃以上)日数は、群馬県桐生市で46日と国内の歴代最多記録を更新し、埼玉県熊谷市で45日、京都市で43日など、過去最多を記録した地点が多くなりました。また、年間の真夏日(日最高気温が30℃以上)日数も、岐阜県多治見市で101日など過去最多となった所が多くなりました。東京でも記録的な暑さとなり、年間の猛暑日日数22日、真夏日日数90日はともに過去最多で、64日連続の真夏日(7月6日から9月7日まで)は過去最長でした。9月も厳しい残暑が続き、中旬から下旬にかけて、これまでで最も遅い猛暑日となった地点もありました。
5月から9月の全国の熱中症による救急搬送者数は91,467人(昨年より20,438人増加)で昨年の約1.3倍でした。記録的な暑さとなった北海道と東北は昨年の約2倍、8月は北海道と秋田県で昨年の約10倍と大幅に増加しました。暑さに慣れていない地域でも、早めに暑さへの備えを心がけて、万全の熱中症対策を行うことが大切です。

【2023年5月~9月の気象傾向】
(日本気象協会所属 気象予報士/防災士:久保智子)

5月の気温は、北日本で平年より高く、東日本や西日本、沖縄・奄美は平年並みでした。6月の気温は、暖かい空気が流れ込んだため、全国的に平年並みか高く、北日本ではかなり高くなりました。7月上旬から中旬にかけては、梅雨前線や低気圧の影響で、記録的な大雨となった所もありましたが、7月下旬には高気圧の張り出しが強まって、広く梅雨明けとなり、北日本や東日本を中心に猛烈な暑さに見舞われました。8月は、北日本を中心に暖かい空気に覆われやすく、台風の影響で南から暖かく湿った空気が流れ込みやすかったため、気温は北日本から西日本で平年よりかなり高くなりました。北日本と東日本では1946年の統計開始以降、8月として1位の高温でした。9月も全国的に厳しい残暑が続き、東日本や西日本では中旬から下旬に猛暑日(日最高気温35℃以上)となった地点もありました。