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2021.04.01熱中症ゼロへ

早めの暑さ対策を促す「熱中症について学ぼう 暑熱順化」編を公開

「熱中症ゼロへ」プロジェクトは、夏季だけでなくその前から体を暑さに慣れさせること(暑熱順化:しょねつじゅんか)の大切さについて広く知ってもらうため、「熱中症について学ぼう:暑熱順化」編(https://www.netsuzero.jp/learning/le15)を本日から公開いたします。

総務省消防庁によれば、2020年8月の熱中症救急搬送者数は2019年の約1.2倍となり、8月としては2008年の調査開始以来、最多となりました。これは、7月に東日本や西日本を中心に気温の低い日が続いたことや、外出自粛により体を暑さに慣れさせる機会が減少したことが影響していると考えられます。
体が暑さに慣れていないことは、熱中症の危険度を高めます。「熱中症ゼロへ」プロジェクト調べでは、まだ体が暑さに慣れていなかったと考えられる2019年5月下旬に、東京・大阪で真夏日(日最高気温30度以上)を観測した前後の熱中症搬送者数を比較したところ、真夏日を観測した週は、観測する前の週と比べて、熱中症搬送者数が4.3倍~5.0倍に増加していました。(参考資料参照)

このページでは、暑熱順化による体の変化や有効な対策、特に注意が必要なタイミングを解説しています。また、「暑熱順化チェック」として、入浴、運動、その他の汗をかく行動という3つの観点から、自分の暑熱順化がどの程度進んでいるかを確認することができます。
さらに、家庭などで印刷して暑熱順化の知識を深めることのできるツールとして、「暑熱順化ポイントマニュアル」も掲載しています。

【参考資料】
「熱中症ゼロへ」プロジェクトにて、総務省消防庁の熱中症による救急搬送者数に関するデータを、2019年5月下旬に東京・大阪で真夏日(日最高気温30度以上)を観測した前後の1週間で比較しました。
その結果、真夏日を観測した2019年5月24日の直前の1週間(5月17日から5月23日)の熱中症搬送者数は東京都で53人、大阪府で32人であったのに対し、真夏日を観測した5月24日からの1週間(5月24日から5月30日)の熱中症搬送者数は東京都で263人となり前週比5.0倍、大阪府で138人となり前週比4.3倍と大きな差が見られました。
これは急な気温上昇の中で、暑さに体がまだ慣れていなかったことが影響していると考えられます。

今年も生活の中で暑さに慣れることが難しいことが考えられます。暑熱順化について知り、意識して体を暑さに慣れさせることで、熱中症になりにくい体を作りましょう。
「熱中症ゼロへ」プロジェクトでは、今後も新しい生活様式に沿った熱中症の予防啓発活動を進めていきます。

「熱中症ゼロへ」プロジェクト 熱中症について学ぼう:暑熱順化
https://www.netsuzero.jp/learning/le15