熱中症を予防する食事のとり方とおいしいレシピ熱中症を予防する食事のとり方とおいしいレシピ

木下あおい先生

熱中症を予防する
食事のとり方とおいしいレシピ

管理栄養士、インナービューティープランナー 木下あおい先生

■木下先生のプロフィール
一般社団法人 日本インナービューティーダイエット協会 代表
インナービューティーダイエット専門クッキングサロン ビジュー。
腸から整える食事を提案し、予約のとれないダイエットサロンを主宰。
働く女性の最後のダイエットとして人気を博している。
新著『美人はコレを食べている~食べるほど綺麗になる食事法~』は発売たちまち8刷を更新。
資格
管理栄養士、薬膳アドバイザー、フードコーチ養成講座講師、食育アドバイザー、アクアアドバイザー、マクロビフードコンシェルジェ、フードコーディネーター、ダイエットセラピスト、カラーセラピスト
ブログ
http://ameblo.jp/aoi-kinoshita/

熱中症予防の為の食事熱中症予防の為の食事

夏場はどうしても食が細くなって、そうめんのような食べやすいものだけ食べてしまいますよね。そうめんを食べるのもいいのですが、そうめんは炭水化物になりますので、それをエネルギーに変えるビタミンB1がないと体は疲れる一方です。
ビタミンB1は豚肉や豆腐、味噌といった大豆製品、モロヘイヤ、玄米などに多く含まれていますので一緒に食べるようにしていきましょう。

また免疫力を高めてくれたり、ストレスへの抗体を作ってくれるビタミンCも夏場は特に積極的に摂っていくことをおすすめします。

熱中症予防の為の食事 イメージ

ビタミンCは赤ピーマンなどカラフルな夏野菜に多く含まれます。ビタミンCは熱に弱い為、栄養を考えるのであれば生で食べることをおすすめします。
またシミ・そばかすを作る原因となる紫外線は女性にとって夏の敵。シミ・そばかす予防にもビタミンCは有効です。なるべく意識して食べるようにしましょう。

疲れの原因になる乳酸の発生を抑えてくれるクエン酸を摂るのも効果的です。クエン酸は梅干しや酢、レモン、グレープフルーツなどに含まれます。

ビタミンB1、ビタミンC、クエン酸だけ摂取すれば良いということではなく、これらを特に意識しながら他の栄養素もバランスよく摂っていくことが熱中症にならない体作りに大切です。

塩分の摂り方塩分の摂り方

熱中症にならない為に水分と塩分を適度に摂取することが大切だと言われています。では夏場の料理の味付けは塩をいつもより多めに入れたらいいのでしょうか?

汗をだらだらとかいた日は少し意識するといいと思いますが(ただし本人の体調を考えながら適度に)、一日中涼しい部屋で過ごしたり、あまり汗をかかない場合は塩分を意識しすぎると過剰摂取になり高血圧の原因にもなりかねません。塩での味付けを意識するというよりは味噌や醤油、塩麹など発酵調味料をうまく活用して味付けをしてあげると塩分も摂り過ぎず、体にも優しい料理になると思います。

運動時運動時

運動時 イメージ

激しい運動や長時間のウォーキング、外で体力を使う仕事をした後などたくさん汗をかいた時は塩分が体から出ていき、ミネラルバランスがくずれている状態になります。

そのまま運動や作業を続けると熱中症になる可能性が高いですので、なるべくこまめに吸収率の高いスポーツドリンクや塩飴で適度な塩分と水分を補給するようにしましょう。

お年寄りの方の対策お年寄りの方の対策

お年寄りの方は暑さを我慢するというよりは暑さを感じにくくなっていることが原因で熱中症にかかってしまうケースが多いようです。またお年寄りになると水を飲みづらくなる為、元々水分が含まれているフルーツや野菜から摂取すると無理がないです。
生野菜は食べづらいということであれば漬物にして常備しておくのもいいですね。
袋にきゅうり、戻したわかめ、トマト、塩麹、お酢でもみ込んでおくだけで即席漬物の出来上がりです。暑くて火を使いたくない時、調理が面倒な時も袋一つでできて、そのまま保存すればいいのでとっても楽ちんです。
海藻をいれることでむくみを取ってくれるカリウムも取れますし、塩麹は発酵調味料なので腸を綺麗にしてくれる効果があります。

暑さ対策に!!オススメ&おいしいレシピ

暑さ対策に効果的な上においしいレシピを木下先生にうかがいました。
おいしく食べて、熱中症を予防しましょう!

納豆とオクラのネバネバ和え

納豆とオクラのネバネバ和え イメージ

材料 一人分
納豆1個
オクラ2本
大根2cm幅
みょうが1本
ベビーリーフ適量
醤油小さじ2~
わさび適量
レモン果汁大さじ1
つくりかた
1ボウルに、納豆、醤油、わさび入れまぜあわせる。お好みの味に仕上げる。
オクラを小口切りにする。大根をすりおろす。みょうがを千切りにする。
2器にベビーリーフ、納豆、オクラ、大根、みょうがをのせ、レモン果汁を回しかける。
※刻んだモロヘイヤを入れると更においしくビタミンB1も摂取でき熱中症予防に効果的です。
食材ワンポイントレッスン
●オクラ
食物繊維が豊富で便通改善にも。
ビタミンCも豊富に含み、紫外線から身体を守ります。
●大根
豊富な酵素はすりおろすことで、より吸収しやすくなります。
疲れがちな胃腸を助ける働きも。
●黒酢
新陳代謝を高める必須アミノ酸、疲れをとるクエン酸を含みます。
●納豆
たんぱく質を適量摂って、新陳代謝を正常にたもち、疲れにくい体に。

夏の疲れをふっとばす!
豚肉と大根のこってり生姜煮

夏の疲れをふっとばす!豚肉と大根のこってり生姜煮 イメージ

材料 一人分
豚肉100g
大根3cm幅
玉ねぎ1/2個
しょうが1かけ
菜の花1かぶ
塩麹小さじ2
A
大さじ2
醤油大さじ2
みりん大さじ3
つくりかた
1玉ねぎをくし型切り、大根を5㎜厚さのいちょう切り、しょうがをすりおろす。菜の花を3㎝幅に切る。豚肉を適当な大きさ切り、塩麹でもみこむ。
2鍋に油小さじ2を熱し、豚肉をのせ、両面を軽く焼き、とりのぞく。
3玉ねぎ、大根、しょうがの順にいれ、Aを加え煮込む。沸騰したら弱火にし、大根がやわらかくなるまで10分程度煮込む。
42を加え、ひとまぜし1~2分弱火で蒸し煮し、味を整える。菜の花をのせ、蓋をし、青々とするまで1分程度弱火にかける。
食材ワンポイントレッスン
●玉ねぎ
玉ねぎの硫化アリルには抗菌作用、殺菌作用があり、ダイエット効果も促進。
オリゴ糖が善玉菌のえさになり、腸内環境を整え、ダイエット促進、体臭の原因も軽減。
ケルセチンという栄養素が中性脂肪を燃やします。
●塩麹
発酵菌が腸内細菌を整え、善玉菌を増やします。
お肉の分解を早めて代謝アップ。
●菜の花
ビタミンCを豊富に含み、免疫力をアップさせ、ウイルスなどからも体を守ります。ストレス抑制、疲れにくい体を作ります。
紫外線からお肌を守り、コラーゲンの生成に必要でハリをつくることに役立ちます。
●豚肉
疲労回復効果をもつビタミンB1をもち、疲れにくい体に。アリシンと一緒にとることで吸収率アップ。
※アリシン=玉ねぎ、にんにく、ねぎなど

そのほかのアドバイス